西宮神社は兵庫県西宮市にある、全国のえびす神社の総本社です。参拝は無料で、開門は朝5時から。阪神電車の西宮駅えびす口から南西へ徒歩5分で着きます。見どころは豊臣秀頼が寄進した表大門(赤門)、全長247mの大練塀、「西宮造り」と呼ばれる三連春日造の本殿の3つで、境内だけなら1時間前後で回れます。半日あれば酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)まで歩き、1日なら阪神電車で甲子園歴史館まで足を延ばせます。
2026年10月は、10日(土)に招福縁日「十日市」、11日(日)に手作り市が境内で開かれます(西宮神社の10月祭典・行事案内)。
西宮神社はどんな神社か
御祭神はえびす大神(蛭児大神)で、第1殿(東)にえびす大神、第2殿(中央)に天照大御神と大国主大神、第3殿(西)に須佐之男大神を祀ります。鎮座の年代ははっきりしませんが、「戎」の名が平安時代後期の文献にたびたび現れることから、平安中後期と推測されています(西宮神社公式サイト)。
名前のとおり「西宮」の地名のもとになった神社で、地元では「えべっさん」の呼び名で親しまれています。毎年1月10日の朝6時に表大門を開き、本殿まで230mを走る「開門神事福男選び」で全国に知られます。
西宮神社 の周辺は、下の地図で確認できる。
※ 地図の印=西宮神社。地図は右上の+−ボタンやホイールで拡大・縮小できます(地図:© OpenStreetMap contributors)
見どころ1 表大門(赤門)と大練塀
表大門(赤門) は慶長9年(1604年)から慶長14年(1609年)にかけて豊臣秀頼が寄進した門です。福男選びのスタート地点で、1月10日の開門には約5,000人が門の外に並びます。
大練塀 は表大門の両側に続く全長247mの土塀で、室町時代の建造と推定されています。日本三大練塀の一つに数えられ、国の重要文化財です。阪神西宮駅から歩いてくると、まずこの塀に沿って歩くことになります。
門をくぐる前に、塀の長さを体感しながら歩くのが回り方のコツです。塀の外側は歩道なので、参拝前に写真を撮るならここが落ち着いています。
見どころ2 三連春日造の本殿と拝殿
本殿 は3つの社殿を横に連ねた「三連春日造」という全国でも珍しい構造で、別名「西宮造り」と呼ばれます。寛文3年(1663年)に4代将軍徳川家綱が造営した旧国宝の社殿は昭和20年(1945年)の戦災で失われ、昭和36年(1961年)に檜皮葺から銅板葺に変えて元どおりに復興されました。
拝殿 は朱塗りの入母屋造りで、阪神電気鉄道が奉納した黄金の鯛の装飾があります。本殿・拝殿・手水舎は2025年(令和7年)2月に国の登録有形文化財に登録されました。
参拝の順路は、表大門から参道をまっすぐ進み、拝殿で参拝したあと、本殿を左右から眺める形です。拝殿に向かって右側の社務所に授与所があり、御朱印はここで受けます。
見どころ3 えびすの森・神池・石橋
本殿の裏手には えびすの森 が広がります。面積は42,000平方メートル余(約13,000坪)で、昭和36年(1961年)5月に兵庫県の天然記念物に指定されました。市街地の真ん中にこれだけの社叢が残っているのは珍しく、参拝のあとにひと回りする価値があります。
神池 は南北朝から室町期の造営とされ、三島一連形の蓬莱山水様式です。池には 瑞寶橋(明治40年に辰馬悦叟氏が奉納、大正11年完成)と 嘉永橋(嘉永元年=1848年掛設)の2つの石橋が架かり、どちらも六甲山産の花崗岩でできています。2つの橋は平成25年(2013年)3月に国の登録有形文化財に登録されました。
このほか、岩倉具視の私邸の離れを昭和52年に移築した 六英堂、灘五郷の酒樽と樽廻船の模型を展示する 飾樽舎、寛政2年(1790年)に地元の酒造家が奉納し阪神・淡路大震災で倒れた 松尾神社の狛犬(震災遺構)も境内にあります。
社務所1階の えびす信仰資料展示室 は9時から16時まで開いていて、全国各地のえびすさまの人形やお面、絵を展示しています。年に3〜4回展示替えがあります。
回り方の目安とモデルコース
所要時間は編集部の目安で、公式に定められたものではありません。
| コース | 回る順番 | 目安 |
|---|---|---|
| 1時間 | 阪神西宮駅えびす口 → 大練塀 → 表大門 → 拝殿・本殿 → 御朱印 → えびすの森・神池 → 駅 | 約1時間 |
| 半日 | 上のコース → 札場筋を南へ徒歩15分 → 酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館) → 阪神西宮駅 | 約3時間 |
| 1日 | 半日コース → 阪神電車で甲子園駅へ → 甲子園歴史館(スタジアムツアー) | 約6時間 |
半日コース の酒ミュージアムは、西宮神社から札場筋を南へ15分歩いた鞍掛町にあります(白鹿記念酒造博物館のご利用案内)。1869年建造の木造の酒蔵を使った酒蔵館と、記念館の2館からなります。西宮は灘五郷の「西宮郷」にあたり、神社の飾樽舎で見た酒樽の続きとして、酒造りの道具を実物で見られる流れです。
1日コース は、阪神西宮駅から甲子園駅へ移動して甲子園歴史館へ向かいます。開館時間が11月〜2月は17時までと短くなるので、秋冬は西宮神社を朝のうちに回し、午後を甲子園に充てる順番が安全です。
ヨットや貝の展示を見たい人は、阪神西宮・JR西宮・阪急西宮北口の各駅から阪神バスのマリナパーク行きに乗り、約20分の「マリナパーク南」で降りてすぐの 西宮市貝類館 という選び方もあります。
コースの途中で寄る食事の店や宿を先に決めたい人は、西宮神社エリアの見どころ・お店ガイドに、境内の周辺の社寺・飲食店・宿を地図付きでまとめています。
祭りと行事の日程
| 行事 | 日時(西宮神社公式の年中行事) |
|---|---|
| 招福大まぐろ奉納式 | 1月8日 午前9時半ごろ(例年全長約3m・重さ約300kg) |
| 十日戎宵宮祭(宵えびす) | 1月9日 午後4時 |
| 十日戎大祭 | 1月10日 午前4時 |
| 開門神事福男選び | 1月10日 午前6時 |
| 十日戎報賽祭(残り福) | 1月15日 午前10時 |
| 御輿屋(おこしや)祭 | 6月14日 |
| 夏祭・えびす萬燈籠 | 7月20日 |
| 西宮まつり(宵宮祭・例祭・渡御祭) | 9月21日・22日・23日 |
| 沖恵美酒神社月次祭 | 毎月10日 午前11時 |
2026年10月の境内行事は、10日(土)午前10時〜午後2時の招福縁日「十日市」と、11日(日)午前10時〜午後4時の手作り市です。1月10日は開門が6時になり、通常の5時開門とは違います。
料金・営業時間・アクセス
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 参拝料 | 無料 |
| 開門時間 | 4月〜8月 5時〜19時/10月〜2月 5時〜18時(西宮神社公式)。3月・9月は5時〜18時30分(兵庫県公式観光サイト)。1月10日のみ6時開門 |
| 授与所(御朱印) | 9時〜17時。御朱印300円、切り絵朱印1,000円、御朱印帳1,500円。祈祷受付は16時30分まで |
| えびす信仰資料展示室 | 9時〜16時(社務所1階) |
| 所在地 | 兵庫県西宮市社家町1-17 |
| 電話 | 0798-33-0321 |
| 阪神電車 | 本線「西宮駅」えびす口から南西へ徒歩5分 |
| JR神戸線 | 「さくら夙川駅」から南東へ徒歩10分/「西宮駅」から南西へ徒歩20分 |
| 阪急神戸線 | 「夙川駅」から南東へ徒歩15分 |
| バス | 阪急西宮北口駅・JR西宮駅から阪神バスまたは阪急バス「阪神西宮」行き。到着後、えべっさん筋を南西へ徒歩すぐ |
| 車 | 神戸方面は阪神高速「西宮出口」からすぐ、大阪方面は「武庫川出口」から約5分 |
| 駐車場 | 境内の西南に普通車約50台・無料(兵庫県公式観光サイト)。正月と十日えびす期間は利用不可。祭典時も駐車できない場合あり |
阪神電車の大人普通運賃は距離で決まります(阪神電気鉄道の運賃表・2023年4月のバリアフリー料金導入後)。乗る区間の運賃は、阪神電気鉄道公式サイトの運賃検索で確認してください。
| キロ帯 | 大人普通運賃 |
|---|---|
| 1〜4km | 160円 |
| 5〜8km | 200円 |
| 9〜13km | 250円 |
| 14〜18km | 280円 |
| 19〜24km | 300円 |
モデルコースで立ち寄る周辺施設の料金と時間は次のとおりです(2026年10月6日に各施設の公式サイトで確認)。
| 施設 | 開館時間 | 休み | 料金 |
|---|---|---|---|
| 酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館) | 10時〜17時(入館16時30分まで) | 火曜(祝日は翌日)・年末年始・夏期休暇 | 記念館・酒蔵館共通券 一般500円/小中学生250円/65歳以上400円。酒蔵館のみ開館時は一般300円/小中学生200円/65歳以上240円 |
| 甲子園歴史館 | 10時〜18時(11月〜2月は17時まで)。デーゲーム開催日は9時〜18時。最終入館は閉館30分前 | 月曜(試合開催日・祝日を除く)・年末年始 | 大人900円/高校生700円/こども(4歳〜中学生)500円。スタジアム見学等コースは大人2,000円/高校生1,800円/こども1,400円 |
| 西宮市貝類館 | 10時〜17時(入館16時30分まで) | 水曜(祝日は翌日)・12月29日〜1月3日。夏休み期間は無休 | 一般(高校生以上)200円/小中学生100円/幼児無料 |
行く前に知っておきたい注意点
- 十日えびすの3日間(1月9日〜11日)は別物と考える。 駐車場は使えず、周辺は大変混みます。境内をゆっくり見たいなら、この期間を外して訪れてください。
- 御朱印は17時まで。 開門は5時からですが、授与所は9時〜17時です。朝早く参拝するなら御朱印は受けられません。
- えびす信仰資料展示室は16時で閉まる。 授与所より1時間早く終わります。
- 酒ミュージアムは火曜休館、甲子園歴史館は月曜休館。 1日コースを組むときは曜日を先に確認してください。甲子園歴史館は試合開催日の月曜は開いています。
- 駐車場は祭典のときに閉まることがある。 月1回以上の祭典があるので、車で行くなら公式サイトの行事案内を見てから出かけてください。
- 外からの歩き方。 阪神西宮駅は「えびす口」から出ること。市役所側の出口に出ると遠回りになります。
まとめ
西宮神社は、阪神西宮駅から徒歩5分、参拝無料、開門5時という行きやすさが一番の強みです。見どころは表大門と大練塀、三連春日造の本殿、兵庫県天然記念物のえびすの森の3つで、1時間あれば回れます。半日なら歩いて酒ミュージアム、1日なら阪神電車で甲子園歴史館を足すのが、酒どころ西宮らしい回り方です。開門・授与所・周辺施設の時間や料金は変わることがあるので、出かける前に西宮神社と各施設の公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q. 西宮神社の参拝に料金はかかりますか?
かかりません。境内は無料で、開門時間内なら自由に参拝できます。御朱印は300円、切り絵朱印は1,000円の初穂料です。
Q. 西宮神社は何時から開いていますか?
4月〜8月は5時〜19時、10月〜2月は5時〜18時です(西宮神社公式)。3月・9月は5時〜18時30分と兵庫県公式観光サイトにあります。1月10日だけは福男選びのため6時開門です。
Q. 福男選びはいつ、どこからどこまで走りますか?
毎年1月10日の午前6時、表大門(赤門)が開くと同時に、門の外で待っていた参拝者が本殿まで230mを「走り参り」します。本殿に早く着いた1番から3番までが、その年の福男に認定されます。
Q. 西宮神社から甲子園球場までの行き方は?
阪神西宮駅から阪神本線で甲子園駅へ向かいます。甲子園歴史館は10時開館(11月〜2月は17時閉館、デーゲーム開催日は9時開館)で、月曜休館ですが試合開催日と祝日は開いています。
Q. 西宮神社に駐車場はありますか?
境内の西南に普通車約50台の無料駐車場があります(兵庫県公式観光サイト)。正月と十日えびすの期間は利用できず、ほかの祭典の日も駐車できないことがあります。
Q. 西宮神社とあわせて回れる兵庫県内の観光地はありますか?
西宮市内だけで足りるなら酒ミュージアムと甲子園歴史館、もう1泊するなら同じ兵庫県内の有馬温泉(神戸市北区)や姫路城(姫路市)が定番です。それぞれのエリアの社寺・飲食店・宿は 有馬温泉の見どころ・お店ガイド、姫路城の見どころ・お店ガイド にまとめています。移動の所要時間と運賃は各鉄道会社の公式サイトで確認してください。
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