宇治の観光は、宇治橋をはさんで西岸の平等院と東岸の宇治上神社をつなぐ4.5kmを歩くのが基本です。宇治市観光協会の「平等院と宇治上神社コース」で所要3.0時間、JR宇治駅から出発して京阪宇治駅かJR宇治駅に戻ります。
直近の変更点を先に押さえておきます。平等院は2026年10月16日(金)から鳳凰堂内部拝観の各回定員を50名から35名に減らします。拝観は先着順の時間券制なので、鳳凰堂の中を見たい人はこれまで以上に午前の早い時間に庭園へ入る必要があります。
この記事では世界遺産2か所を軸に、半日コースと1日コースの回り方、各施設の公式料金と時間、京都駅・大阪方面からの行き方をまとめます。料金と時間はすべて各施設の公式発表の数字です。
宇治観光の軸は宇治橋をはさんだ2つの世界遺産
宇治の見どころは宇治川の両岸に集まっています。西岸に平等院、東岸に宇治上神社・宇治神社・興聖寺・源氏物語ミュージアムがあり、川の中州の塔の島が両岸をつなぎます。
宇治橋は大化2年(646年)に奈良元興寺の僧道登が架けたと伝わり、瀬田唐橋・山崎橋とともに日本三古橋に数えられます。いまの橋は平成8年(1996年)3月に完成したもので、上流側に張り出した「三の間」は守護神の橋姫を祀った名残、または豊臣秀吉が茶の湯の水を汲ませた場所といわれています。京阪宇治駅から橋はすぐ、JR宇治駅からは徒歩10分です。
宇治市が公表している徒歩の目安は次のとおりです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 平等院 | 宇治橋(西詰め)から徒歩5分 |
| 宇治上神社 | 宇治橋(東詰め)から徒歩10分 |
| 府立宇治公園 中の島 | 宇治橋から徒歩10分 |
つまり宇治橋を起点にすれば、主要な場所はすべて徒歩10分圏内です。回り方の基本は「西岸の平等院を先に見て、塔の島を渡って東岸へ」の一方向です。
宇治上神社 の周辺は、下の地図で確認できる。
※ 地図の印=宇治上神社。地図は右上の+−ボタンやホイールで拡大・縮小できます(地図:© OpenStreetMap contributors)
平等院|鳳凰堂の内部拝観は午前中に時間券を取る
平等院の庭園は8:45〜17:30(受付終了17:15)、年中無休です。拝観料は庭園とミュージアム鳳翔館のセットで大人700円・中高生400円・小学生300円、25名以上の団体は600円・300円・200円です。
鳳凰堂の内部拝観は別枠です。9:30〜16:10の間、20分ごとに入替制で案内され、志納金は1人300円。受付は庭園内の内部拝観受付で9:10から始まり、先着順で時間券がなくなり次第終了します。開始5分前に集合する決まりです。
2026年10月16日(金)からは各回の定員が従来の50名から35名に変わります。1日の総枠が3割減るため、秋の観光シーズンは午前中の早い時間に時間券を確保するのが現実的です。鳳翔館は9:00〜17:00(受付終了16:45)で、庭園の拝観料に含まれます。
平等院に専用駐車場はありません。公式サイトは近隣のコインパーキングか南門前の民営「宇治駐車場」の利用を案内しています。所在地は宇治市宇治蓮華116です。
宇治上神社・宇治神社|現存最古の神社建築と桐原水
宇治上神社は本殿が平安時代の終わり頃に建てられた、日本に現存する最古の神社建築です。本殿と拝殿はともに国宝で、平等院と同じく世界遺産「古都京都の文化財」に含まれます。境内には宇治七名水のひとつ「桐原水」が今も湧いています。
開門は5:00、閉門は16:00。授与所は9:00〜15:50(最終受付15:50)です。拝観料は無料で、参拝者向けの無料駐車場があります。公式サイトは境内にトイレがないことを明記し、源氏物語ミュージアムか宇治川沿いのトイレを使うよう案内しています。所在地は宇治市宇治山田59です。
すぐ下にある宇治神社は、祭神の菟道稚郎子が幼い頃から聡明で百済で学問を究めたことから、学業・受験・合格の神として信仰されています。神使いの「みかえり兎」が正しい道へ導くとされ、良縁を願う参拝者も多い神社です。宇治上神社の参道と宇治神社の鳥居横に立つ「宇治神社」の石碑は、2社がもともと一つの神社だった名残といわれます。参拝時間は公式サイトに記載がないため、公式サイトでご確認ください。
塔の島の十三重石塔と興聖寺|川沿いを歩いて東岸へ
平等院から宇治上神社へ向かうときは、橘橋・朝霧橋で塔の島(府立宇治公園)を渡ります。島に立つ十三重石塔は高さ15mで日本最大の石塔です。1286年に西大寺の僧叡尊が、宇治橋修復の際に網代や漁具を埋めてその上に建て、魚の霊の供養と橋の安全を祈ったものです。JR宇治駅から徒歩15分、京阪宇治駅から徒歩10分です。
宇治神社からさらに川沿いを上流へ歩くと興聖寺があります。拝観受付は10時〜16時。京阪宇治駅から徒歩約20分、JR宇治駅から徒歩約30分です。拝観料は公式サイトに記載がないため、公式サイトでご確認ください。開基の淀藩主永井尚政は小堀遠州とも親しい大名茶人で、石門前の川中に見える亀石はかつて茶室の庭の一部だったと伝わります。
源氏物語ミュージアムと茶づな|雨の日や午後の立ち寄り先
宇治上神社から徒歩圏の宇治市源氏物語ミュージアムは、午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)。休館日は月曜日(祝日の場合はその翌日)と年末年始です。観覧料は大人600円・小人300円、20人以上の団体は480円・240円。京阪宇治駅から徒歩約8分、JR宇治駅から徒歩約15分で、駐車場は普通車15台分が1台30分100円です。
京阪宇治駅の近くにある「お茶と宇治のまち歴史公園 茶づな」は9:00〜17:00(ミュージアム最終入場16:30)、年中無休です。ミュージアム入館料は一般800円・中学生400円(生徒手帳提示)・幼児無料。15名以上の団体は720円・360円です。観光協会の「お茶と宇治のまち歴史公園コース」は京阪宇治駅から所要1.5時間・歩行2.0kmです。
宇治市営茶室の対鳳庵は開席10時〜16時で、受付は正面の宇治市観光センター(宇治市宇治塔川2)です。開席期間は1月10日〜12月20日で、毎月末日(土日祝なら月末の最終平日)は休席。料金は薄茶1,500円・煎茶1,500円・玉露1,800円、お点前体験は3,600円(いずれも税込)です。
モデルコース|半日は世界遺産2か所、1日なら三室戸寺を足す
宇治市観光協会が公開しているコースの所要時間を軸に組むと、迷いません。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 半日(3.0時間・4.5km) | JR宇治駅→宇治橋商店街→宇治橋→平等院→十三重石塔→宇治神社→宇治上神社→通圓茶屋→JR宇治駅・京阪宇治駅 |
| 平等院だけ(2.0時間・3.5km) | JR宇治駅→宇治橋商店街→宇治橋→平等院 |
| 東岸と興聖寺(3.0時間・4.5km) | JR宇治駅→宇治橋→宇治上神社→宇治神社→源氏物語宇治十帖モニュメント→興聖寺→駅 |
| 三室戸寺と宇治川沿い(3.0時間・6.5km) | 京阪三室戸駅→三室戸寺→源氏物語ミュージアム→宇治上神社→宇治神社→恵心院→橋寺→宇治橋→京阪宇治駅・JR宇治駅 |
半日コースは、平等院の内部拝観の時間券を9:10の受付開始直後に取り、待ち時間に庭園と鳳翔館を見てから鳳凰堂に入り、塔の島を渡って東岸へ進む順番が効率的です。
1日かける場合は、午前に京阪三室戸駅から三室戸寺(京阪三室戸駅から徒歩15分)を見て、午後に世界遺産2か所を回る「三室戸寺と宇治川沿いコース」が観光協会の設定で3.0時間。これに平等院(2.0時間コース相当)を足すと、歩く時間だけで5時間前後になります。三室戸寺の拝観は8時30分〜15時10分、大人1,000円・小人500円で、8月11日〜17日と12月29日〜31日が休みです。京阪宇治駅から三室戸駅は1駅、運賃は180円です。
朝早く着いて先に食事を済ませたい人は、宇治の朝ごはん・朝食|朝7時から開く2軒と営業時間でまとめています。
料金・営業時間・アクセス
主要施設の公式発表の数字をまとめます(2026年10月時点)。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 平等院 庭園 | 8:45〜17:30(受付終了17:15)・年中無休・大人700円/中高生400円/小学生300円(鳳翔館込み) |
| 平等院 鳳凰堂内部拝観 | 9:30〜16:10・20分ごと入替制・志納金300円・受付9:10〜先着順・2026年10月16日から各回35名 |
| 宇治上神社 | 開門5:00・閉門16:00・授与所9:00〜15:50・無料 |
| 興聖寺 | 拝観受付10時〜16時・拝観料は公式サイトでご確認ください |
| 源氏物語ミュージアム | 9:00〜17:00(入館16:30まで)・月曜休(祝日なら翌日)・大人600円/小人300円 |
| 三室戸寺 | 8:30〜15:10・大人1,000円/小人500円・8月11〜17日と12月29〜31日休み |
| 茶づな | 9:00〜17:00(最終入場16:30)・無休・一般800円/中学生400円/幼児無料 |
| 対鳳庵 | 10時〜16時・1月10日〜12月20日開席・月末休席・薄茶1,500円 |
京都駅からのアクセスは、宇治市の案内でJR奈良線の快速でJR宇治駅まで約16分、京阪電車では約30分です。JR奈良線の運賃はJR西日本の公式サイトでご確認ください。
京阪電車は中書島で宇治線に乗り換えます。京阪宇治駅発着の大人普通運賃(2025年10月1日改定)は次のとおりです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 宇治〜中書島 | 320円 |
| 宇治〜祇園四条 | 360円 |
| 宇治〜三条 | 400円 |
| 宇治〜京橋 | 480円 |
| 宇治〜淀屋橋 | 490円 |
| 宇治〜三室戸 | 180円 |
大阪方面から来るなら京阪が乗り換え1回で宇治橋のたもとに着き、京都駅からならJRが速い、と使い分けるのが基本です。京阪宇治駅にはコインロッカー・バスのりば・タクシーのりば・シェアサイクル(HELLO CYCLING)があります。
行く前に知っておきたい注意点
- 鳳凰堂の内部拝観は午前勝負です。2026年10月16日からは各回35名、1日の枠は従来の7割です。先着順の時間券制なので、受付開始の9:10に庭園へ入っている計画を立ててください。
- 閉まる時刻が施設ごとに大きく違います。三室戸寺は15時10分、宇治上神社は16時、興聖寺は16時に受付が終わります。午後に回すなら源氏物語ミュージアム(16時30分入館締切)や茶づな(16時30分最終入場)を後ろに置くと無駄がありません。
- 宇治上神社には境内にトイレがありません。公式が源氏物語ミュージアムか宇治川沿いのトイレを案内しています。
- 車は避けたほうが無難です。宇治市はゴールデンウィークと秋の観光シーズンに道路の混雑を見込み、公共交通機関の利用を呼びかけています。平等院に専用駐車場はありません。
- 三室戸寺は気象警報の発令時に拝観を中止します。荒天の日は公式の案内を確認してから向かってください。
- 宇治神社の参拝時間と興聖寺の拝観料は公式サイトに記載がありません。確認してから出かけてください。
まとめ
宇治は宇治橋を起点に、西岸の平等院と東岸の宇治上神社を4.5km・3.0時間で結ぶのが基本の回り方です。2026年10月16日から平等院の鳳凰堂内部拝観は各回35名に減るため、9:10の受付開始に合わせて午前中に平等院へ入り、午後に東岸へ渡る順番が最も確実です。
1日かけるなら午前に三室戸寺を加え、午後に源氏物語ミュージアムや茶づな、対鳳庵を組み込めば、歩く時間を含めて5時間前後の行程になります。料金と時間は各施設の公式発表の数字をもとにしていますが、出発前に公式サイトで最新の案内を確かめてください。
よくある質問
Q. 宇治観光は何時間あれば回れますか
宇治市観光協会のコース設定では、平等院と宇治上神社を回る基本コースが所要3.0時間・歩行距離4.5kmです。平等院だけなら2.0時間、三室戸寺を加えた1日行程は歩く時間だけで5時間前後が目安です。
Q. 平等院の鳳凰堂の中は予約できますか
事前予約はなく、当日9:10から庭園内の受付で先着順に時間券を配ります。9:30〜16:10の間に20分ごとの入替制で、志納金は1人300円。2026年10月16日からは各回35名の定員です。
Q. 京都駅から宇治まではJRと京阪のどちらが便利ですか
京都駅からはJR奈良線の快速でJR宇治駅まで約16分と、宇治市の案内で最短です。京阪は中書島で宇治線に乗り換えて約30分ですが、京阪宇治駅は宇治橋のすぐ横に着くため、東岸の宇治上神社や源氏物語ミュージアムへは近くなります。
Q. 宇治上神社の拝観料はいくらですか
無料です。開門5:00・閉門16:00で、御朱印などの授与所は9:00〜15:50です。参拝者向けの無料駐車場もあります。
Q. 月曜日に宇治へ行くと閉まっている施設はありますか
宇治市源氏物語ミュージアムが月曜日(祝日の場合はその翌日)と年末年始に休館します。平等院は年中無休、茶づなも無休です。三室戸寺は曜日ではなく8月11日〜17日と12月29日〜31日が休みです。
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調査・執筆:観光地なび 編集部。本記事の情報は2026年10月時点のものです。営業時間・料金は変わる場合があります。
